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83歳の挑戦!

83歳の挑戦――『二千日回峰早朝修行』の目的は、佐藤一斎先生の言志四録にある「春風を以て人に接し、秋霜を以て自ら粛む」を体現することにあります。つまり、自分に厳しく、他人にやさしい人間になるための修行です。決して人に褒められるためでも、修了証を手に入れるためでもありません。たとえ笑われたり、批判されたりしても、自分で決めた道を一歩ずつ愚直に歩み続ける――それだけのシンプルな覚悟が求められます。

昨日4月21日(月)で、修行は789日目。千日回峰早朝修行(一般的に山伏が千日かけて行う過酷な山岳修行)に対し、『二千日回峰早朝修行』は十年かけて素心宮司が実践する独自の挑戦です。奈良県吉野郡吉野町吉野山と、長野県下伊那郡阿南町を舞台に、201の修行を残すところまで歩みを進めてきました。3年前、80歳を迎えた宮司は「世界で誰も成し遂げていない」この二千日回峰を夢とし、80~84歳のうちにまず千日を達成することを目標にしてきました。たとえ途中で倒れ伏しても、それもまた自分の歩み。十年先にこの挑戦を完遂できれば、それで十分なのです。

「そこに山があるから」と山男が言うように、なぜ二千日回峰をするのかと問えば、「誰もやったことがないから」と宮司は答えます。過酷さの中で己を鍛え、他者への思いやりを深める――これこそがこの修行の真髄です。現代社会は、自分に甘く他人に厳しい人、次の選挙や金儲けばかり考える政治家であふれています。だからこそ、一人ひとりが「継続こそ力」を胸に、日々黙々と自らを磨き続ける姿勢が求められているのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

佐藤素心(一彦)。宮司。昭和16年山口県生まれ。元大阪府警勤務。1979年(昭和54年)の三菱銀行人質事件では機動隊員として活躍。事件解決に尽力した。1990年(平成2年)の西成の暴動では自身が土下座をして騒ぎを治めた。その他、数多くの事件に関わり活躍した人物。警察を退職後は宮司となり奈良県吉野町の吉水神社(世界遺産)に奉仕。吉野町の発展に寄与。故・安倍晋三元総理をはじめ、多くの政治家との交流を持つ。

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