弱き者の悲鳴に耳を塞がないでください

宮司は長野の山あいで神を祀る日々を送っています。日々の暮らしは静かですが、世界のどこかで苦しむ人々の声が、遠くからでも胸に届いてきます。特に、ウイグル、チベット、内モンゴル、そして香港など、中国の支配によって自由を奪われている人々の存在は、深く心を動かさずにはいられません。

中国は、「歴史的な領土」だと主張しながら、武力と政治力を背景に他国の民族や文化を次々と侵略してきました。チベットでは僧侶が焼身抗議を行い、ウイグルでは多くの人が収容所に押し込められています。信仰の自由や言語、文化までも奪われ、人間としての尊厳が根こそぎ破壊されています。

宮司は、ある在日ウイグル人女性の証言を動画で拝見しました。彼女は幼少期に体験した恐怖、家族と引き裂かれた痛み、そして日本に逃れてきた後も消えることのない祖国への想いを、静かに、しかし力強く語っていました。その言葉には、苦しみの中で生きてきた人にしか語れない真実が込められていました。

今、台湾や日本も他人事ではありません。中国の視線はすでに東アジア全体に向けられています。台湾への軍事的圧力、日本の尖閣諸島への進出、そして韓国までもがその影響下に置かれつつあります。次の犠牲がどこになるのか、その危機はすぐそこにあります。

しかし国際社会は動こうとしません。国連もアメリカも、見て見ぬふりを決め込んでいます。経済的な利害関係が、人道と正義を押しつぶしているのです。このままでは、歴史は再び残酷なかたちで繰り返されてしまいます。

私たち日本人は、いまこそ目を覚まさなければなりません。遠い国の出来事だと無関心を決め込むのではなく、人として、そして同じアジアの隣人として、声を上げるべきときです。人権や自由の叫びに、心を寄せる勇気が必要です。

宮司が紹介したいのは、「私の身に起きたこと ~とある在日ウイグル人女性の証言~」という動画です。報道では決して伝わらない現実が、そこには映されています。どうか、多くの方にご覧いただきたい。そして、その証言に何かを感じたならば、ぜひ周囲の方にも伝えていただきたいのです。

弱き者の悲鳴に、耳を塞がないでください。
その声の中に、人として守るべき真実があります。

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この記事を書いた人

佐藤素心(一彦)。宮司。昭和16年山口県生まれ。元大阪府警勤務。1979年(昭和54年)の三菱銀行人質事件では機動隊員として活躍。事件解決に尽力した。1990年(平成2年)の西成の暴動では自身が土下座をして騒ぎを治めた。その他、数多くの事件に関わり活躍した人物。警察を退職後は宮司となり奈良県吉野町の吉水神社(世界遺産)に奉仕。吉野町の発展に寄与。故・安倍晋三元総理をはじめ、多くの政治家との交流を持つ。現在は長野県下伊那郡阿南町に安倍晋三元総理をお祀りした安倍神像神社を建立し、宮司を務めている。

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