祖国を護る精神の覚醒

我が国・日本は、いま新たな歴史の岐路に立たされている。過去、幾多の困難と試練を乗り越えてきたこの国は、悠久の国体を基盤に、文化と精神を深く根づかせながら独自の文明を築いてきた。しかし、現在の国際情勢を見つめるとき、我が国を取り巻く環境は、看過できない危機に満ちている。

中国共産党政権は、名目上は平和を標榜しつつも、台湾、日本、韓国に対して支配の手を伸ばし、軍事的・政治的影響力の拡大を着々と進めている。南シナ海における軍事基地の建設や、東シナ海への度重なる侵犯行為、さらにはサイバー空間における浸透工作に至るまで、その行動は明白に侵略的な意図を孕んでいる。これらは単なる外交的圧力ではなく、我が国の主権と独立を揺るがす明確な挑戦である。

このような脅威に対して、我が日本は曖昧な対応を許される段階をすでに過ぎている。国防の最前線に立つ自衛官たちは、不断の訓練を重ね、日々国家の安全を支えている。その姿は、かつて日本を守るために命を賭して戦った皇軍の精神に連なるものであり、まさに国の誇りそのものである。現行憲法の枠内にあっても、国体の本質は失われていない。天皇を戴く国としての本分は生き続けており、自衛官はその国体を体現する存在である。

しかし、日本の安全保障を本質的に揺るがしているのは、外敵のみではない。国内の政治に目を向けると、利害と保身に支配された政治家たちの存在がある。彼らの一部は、中国共産党の工作により、金銭や女性を用いた誘惑に屈し、我が国の政治的中枢に侵食を許している。これらの議員は、国家意思の形成を歪め、我が国の自立的防衛体制の確立を妨害する存在である。こうした者たちは、まさに獅子身中の虫であり、政治の場から潔く退くべきである。

自民党、公明党、日本維新の会、立憲民主党といった主要政党に属する議員の中にも、明らかに中国への迎合姿勢を隠さない者たちがいる。彼らは国益を損ない、他国の意を忖度して国民を欺いている。このような状況を黙認することは、国家の自滅に等しい。

日本を護る責任は、何よりもまず日本人自身にある。他国の支援や国際世論に頼ることは、独立国家としての誇りを自ら放棄するに等しい。いま求められているのは、かつての武士が持っていたような覚悟と気骨である。国家の存亡に直面したとき、私心を捨て、公益のために立ち上がる精神こそが、真に日本人の美徳といえる。

「一旦緩急あれば義勇公に奉じ、以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」という誓いは、形式的な文言ではない。これは、日本という国家に生まれた者が胸に刻むべき覚悟の表明である。日本人が国を想い、立ち上がるとき、そこに新たなる夜明けが訪れる。その夜明けは、静かであっても、確実に祖国を照らす光となる。

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この記事を書いた人

佐藤素心(一彦)。宮司。昭和16年山口県生まれ。元大阪府警勤務。1979年(昭和54年)の三菱銀行人質事件では機動隊員として活躍。事件解決に尽力した。1990年(平成2年)の西成の暴動では自身が土下座をして騒ぎを治めた。その他、数多くの事件に関わり活躍した人物。警察を退職後は宮司となり奈良県吉野町の吉水神社(世界遺産)に奉仕。吉野町の発展に寄与。故・安倍晋三元総理をはじめ、多くの政治家との交流を持つ。現在は長野県下伊那郡阿南町に安倍晋三元総理をお祀りした安倍神像神社を建立し、宮司を務めている。

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