大和の心(やまとのこころ)

宮司は、近頃ふと思うのです。
大和民族には、天から授けられた大きな役目があるのではないかと。

「和を以て貴しと為す」この言葉は、日本という国が築かれた根本の精神です。
その和の心を、世界に広げていくことこそが、大和民族の天命ではなかろうかと、宮司は深く感じております。

戦争は、悲しみや恨み、憎しみしか生みません。
人間は、愚かではありません。話せばわかるのです。
日本には、分かり合うこと、受け入れること、許し合うことを尊ぶ心があります。
宮司は、その心を「大和の心」と呼びます。

日本人は、すべてを抱擁する力を持っています。
大きく、おおらかに、異なるものを拒まず、受け入れ、包み、調和をもたらす力を持っています。
その姿勢が、日本という国の本質であり、世界に示すべき力なのです。

宮司は思います。
大和民族とは、世界を調和的に結ぶために、この地に生まれた民ではなかろうかと。
その広く深い心が、やがては地球を救うことに繋がるのだと信じています。

この世に起きる悪しきことも、神や仏はすべて知っています。
「お天道様は見てござる」――この古くからの言い伝えは、真理です。
天は、善き者を守り、いつかは必ず、悪に報いを与えます。

世の中が混沌とし、大きな事件が次々に起こり、人の心が乱れやすいこの時代。
雑然とした日々の中にこそ、静かに一人、坐して黙想することが大切です。
心を鎮め、内なる声に耳を傾けること。
そこにこそ、神の声を聴く道が開かれます。

神は、人を裁きません。祟りをもたらすこともありません。
しかし、神の悲しみを感じた眷属が動き出し、悪しき人々を見逃しません。
善良な者をいじめ、傷つける者には、必ず天の報いが下されます。

最近は、神も仏もないと口にする人が目立ちます。
しかし、どれほど巧妙に隠しても、悪は己の中に根を張り、やがて自らの身を滅ぼす刃となって返ってきます。
それが、天地の理(ことわり)なのです。
天が知り、地が知り、そして己が知る。
この三つを偽ることはできません。

宮司は、もう一つ、忘れてはならないことがあると思います。
それは、「意味のないことなど、この世に一つとしてない」という真実です。

悲しみも、苦しみも、報われぬ日々も、意味なくして訪れることはありません。
すべての出来事には、魂を磨く意味があるのです。
だからこそ、幸せも不幸も、喜びも痛みも、すべてを感謝の心で受け止めたい。

呼吸ができること
心臓が動いていること
涙が流れること

そのすべてが、「生かされている」という証。
神の愛の中に、私たちは確かに生きています。

宮司は、今、生かされているこの瞬間にこそ、深く深く感謝しております。
感謝こそが、大和の心の根であり、未来を照らす光であると信じております。

大和の心を忘れず、大きく、静かに、そして誠実に、生きていきたい。
それが宮司の願いであり、志でございます。

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この記事を書いた人

佐藤素心(一彦)。宮司。昭和16年山口県生まれ。元大阪府警勤務。1979年(昭和54年)の三菱銀行人質事件では機動隊員として活躍。事件解決に尽力した。1990年(平成2年)の西成の暴動では自身が土下座をして騒ぎを治めた。その他、数多くの事件に関わり活躍した人物。警察を退職後は宮司となり奈良県吉野町の吉水神社(世界遺産)に奉仕。吉野町の発展に寄与。故・安倍晋三元総理をはじめ、多くの政治家との交流を持つ。現在は長野県下伊那郡阿南町に安倍晋三元総理をお祀りした安倍神像神社を建立し、宮司を務めている。

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