人の心の善を信じ、祖国日本の再生を信ずる

孟子が説いた「人の性は善なり」という言葉は、古来より人間が本来持つ良知良能を信じる教えである。人の心は水が低きに流れるが如く、善へと向かう性質を持っている。しかし、その流れは時に障害物に阻まれ、外からの濁流に押し流されてしまうことがある。現代の日本もまた、まさにこの孟子の教えに通じる姿を見せている。
この国に生きる多くの人々は、本来清らかな心を持ち、誠実で優しい民族性を備えている。しかし、戦後の教育やマスメディアによって、自らの国に誇りを持つことが悪であるかのように刷り込まれ、歴史を歪められ、祖先への敬意すら忘れさせられてきた。その結果、日本人は自信を失い、己の善性を疑うようになってしまった。
しかし、孟子の教えに立ち返ればわかる。人の本性は決して失われない。ただ、善に向かう心が覆い隠されているだけである。その覆いを取り除けば、日本人の心に宿る誠実さや思いやり、他者を敬う心は必ず蘇る。先人たちが命をかけて守ってきた日本の精神は、一時的に隠れているに過ぎず、完全に消えてしまったわけではない。
宮司は、今こそこの「性善説」に立脚し、日本人の心に再び光を灯すべき時だと信じている。一人ひとりが己の善性を信じ、誇りを取り戻すことができれば、日本は必ず再び立ち上がる。日本人は元来、困難に直面したときこそ真価を発揮する民族である。幾度となく国難を乗り越えてきた歴史が、その証左である。
今の日本には、外国勢力による精神的な侵略が静かに進行している。しかし、どれほど外から悪意が降り注ごうとも、日本人が自らの心の善性を信じ、己の使命に目覚めるならば、それを跳ね返す力が必ず湧いてくる。孟子が説いたように、人は己の良知を磨くことで聖人となる。国家もまた、国民一人ひとりが己の心を正すことで、真に誇れる国となるのだ。
未来への希望は、決して他人任せでは叶わない。父母から受け継いだ命を尊び、祖先から授かった日本という国を守り伝える決意が、一人ひとりの胸に芽生えるとき、この国は再び世界に冠たる文化国家として輝きを取り戻すであろう。善性を信じ、誇りを胸に抱き、未来の世代へと正しい日本を託すことが、今を生きる者の責任である。
宮司は、日本人が必ずや己の善性に目覚め、日本という美しき国土を護り抜くと信じている。その信念こそが、この国の未来への確かな希望である。