日本人ファーストの心を取り戻す

宮司は、神社に立つたびに、この国の礎がいかに尊いものかを思い知らされる。日本は、幾多の試練を越え、先人の知恵と犠牲の上に築かれてきた。稲穂が風にそよぐ田園風景、祭りで響く太鼓の音、子どもたちの笑い声。これらはすべて、日本人が日本人としての誇りを守ってきた証だ。

現代の日本では「多様性」や「グローバル化」という言葉が頻繁に叫ばれる。しかし、国を支える基盤をないがしろにしたままでは、いかなる多様性も持続しない。先人たちはまず家族を守り、地域を守り、国を守った。その順序を逆さにしてはならない。日本人ファーストとは排外ではなく、責任の順番を正しくすることだ。

この国の歴史を振り返れば、明治維新や戦後復興の時代も、日本人が自らの手で立ち上がり、自分たちの国を信じて歩みを進めた。経済が発展したのも、教育が整備されたのも、地域共同体が互いを支え合ってきたからだ。世界に目を向ける前に、自分たちの足元を整える。それが真の強さである。

いま、少子高齢化や地方の衰退、治安への懸念など、数々の課題が山積している。ここで必要なのは、他国に迎合する政策ではなく、自国民の生活と文化を守る政治判断だ。日本語を大切にし、歴史教育を正しく行い、地域社会を強化する。これらはすべて、単なる保守思想ではなく、国を持続させるための現実的な選択だ。

若い世代には、自分たちの未来が、先人が命を懸けて守った国土と精神の上にあることを知ってほしい。愛国心は、他者を貶める感情ではなく、自分の国を大切にし、責任を果たす覚悟から生まれる。

宮司は、神前で手を合わせるたび、国の行く末を祈る。日本人ファーストの理念を胸に、一人ひとりが誇りと責任を取り戻すとき、この国は再び力強く前進できる。先人が守った大和心を、次の世代に確かに引き継いでいくことこそ、私たちの使命である。

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この記事を書いた人

佐藤素心(一彦)。宮司。昭和16年山口県生まれ。元大阪府警勤務。1979年(昭和54年)の三菱銀行人質事件では機動隊員として活躍。事件解決に尽力した。1990年(平成2年)の西成の暴動では自身が土下座をして騒ぎを治めた。その他、数多くの事件に関わり活躍した人物。警察を退職後は宮司となり奈良県吉野町の吉水神社(世界遺産)に奉仕。吉野町の発展に寄与。故・安倍晋三元総理をはじめ、多くの政治家との交流を持つ。現在は長野県下伊那郡阿南町に安倍晋三元総理をお祀りした安倍神像神社を建立し、宮司を務めている。

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