日本時間の令和8年9月23日、高市早苗総理はニューヨークの国連本部で、トランプ米国大統領との首脳会談に臨み、第81回国連総会で一般討論演説を行った。
現地時間では9月22日である。日米首脳会談は約35分間行われ、両首脳は日米同盟の強化、AI、半導体、重要鉱物を含む経済安全保障、関税合意の着実な実施、中国をめぐる諸課題、北朝鮮の核・ミサイルと拉致問題、そして自由で開かれたインド太平洋について意見を交わした。
その後、高市総理は国連総会の壇上に立った。日本の国連加盟70周年という節目に、法の支配、核軍縮、拉致問題、供給網の強靱化、旧敵国条項の削除、安保理改革を訴えたのである。
宮司は、この会談と演説に、日本の進むべき道を見る。
それは、ただ米国に寄り添う道ではない。国連にすべてを委ねる道でもない。同盟を強くし、多国間の協力を重んじ、それと同時に、日本が自らの国を自らの意志で守る道である。
外交とは、写真を撮ることではない。握手をすることでもない。国民の命、領土、産業、暮らし、そして次の世代の未来を背負い、国家の意志を相手に伝えることである。
言うべきことを言う。守るべきものを守る。協力すべきところでは力を合わせる。
そこに礼節が要る。力が要る。覚悟が要る。
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今回の日米首脳会談で、両首脳はAI、半導体、重要鉱物の協力を確認した。これは単なる経済の話ではない。令和の安全保障そのものである。
半導体が止まれば、自動車も医療機器も通信も防衛装備も動かなくなる。重要鉱物を一国に握られれば、相手国の判断一つで産業の息の根を止められる。AIを他国任せにすれば、情報も技術も判断の土台も、やがて他者の手に委ねることになる。
宮司は思う。日本は、安いものを買えばよい、効率さえ上がればよいという考えから脱しなければならない。研究者を育てる。技術を守る。工場を国内に残す。調達先を広げる。安定した電力を確保する。働く人に報いる。経済と安全保障を別々に考える時代は、すでに終わったのである。
もちろん、日米同盟が日本の平和と安全に果たしてきた役割は大きい。厳しさを増すインド太平洋において、米国との信頼を深め、抑止力と対処力を高めることは欠かせない。
だが、同盟とは依存ではない。
片方が守り、片方が守られるだけの関係でもない。互いが責任を負い、互いが力を持ち、共に平和を守る関係である。日本が自ら立つ覚悟を失えば、どれほど強い同盟も空洞になる。
自国の防衛を他国へ委ねながら、平和だけを唱える。それは平和主義ではない。責任の放棄である。
両首脳は、来る米中首脳会談も念頭に、中国をめぐる諸課題について意見を交わした。日本にとって中国は、切り離すことのできない隣国であり、重要な経済関係を持つ相手でもある。対話の窓を閉ざしてはならない。いたずらに敵意をあおることも慎まねばならない。
しかし、対話と迎合は違う。
友好と沈黙は違う。
経済交流と、国の主権を曖昧にすることは違うのである。
東シナ海、台湾海峡、サイバー空間、経済的威圧、技術流出。日本の平和と繁栄に直結する問題から目を背けることはできない。対話を続けるためにも備えが要る。平和を守るためにも、相手に誤算を起こさせない力が要る。
今回の会談では、北朝鮮の完全な非核化へ向けた決意が改めて確認され、拉致問題の即時解決についてトランプ大統領から全面的な支持が示された。
拉致問題は、過去の事件ではない。
宮司にとって、この問題は数ある外交課題の一つではない。胸の奥から消えることのない、強い願いである。
宮司はかつて、安倍晋三元総理と共に拉致問題に力を注いだ。日本人が理由もなく連れ去られ、故郷へ帰ることを許されず、御家族が再会を待ち続けている。この理不尽を終わらせるため、安倍元総理と志を共にし、解決を訴え続けてきたのである。
安倍元総理にとっても、拉致問題は政治上の一項目ではなかった。国家が国民の命を守れるのか。奪われた同胞を取り戻せるのか。日本国そのものの責任が問われる問題であった。
だからこそ、宮司は安倍元総理の拉致問題解決への執念を忘れない。
御家族の言葉に耳を傾ける御姿を忘れない。国際社会へ理解と協力を求め続けた御姿を忘れない。全拉致被害者の御帰国を実現するという志を、決して過去のものにはしない。
安倍元総理の御姿は見えなくなった。だが、その志まで失わせてはならない。
今回、高市総理がトランプ大統領に拉致問題の即時解決を訴え、全面的な支持を得たことを、宮司は重く受け止めている。さらに高市総理は国連演説で、拉致問題は今も自由を奪われた人がおり、御家族が苦しんでいる「現在進行形の問題」であり、「人命に関わる問題」であると世界へ明言した。
そして、日朝平壌宣言に基づき、日朝双方の未来のために、対話し具体的に行動する用意があると述べた。
宮司は、この言葉に安倍元総理の志を受け継ぐ覚悟を見る。
拉致は、主権の侵害である。重大な人権侵害である。そして何より、一人の人間から人生を奪い、一つの家族からかけがえのない歳月を奪う非道である。
今、この瞬間にも自由を奪われた同胞がいる。帰りを待つ御家族がおられる。親子が会えぬまま、歳月だけが過ぎている。人の命には期限がある。政治に許された時間にも限りがある。
もはや一刻の猶予もない。
宮司は、高市総理に強く願う。「対話し具体的に行動する」との言葉を、必ず前進へ結びつけていただきたい。あらゆる外交経路を動かしていただきたい。米国をはじめとする国際社会の力を結集し、北朝鮮へ決断を迫っていただきたい。そして、全拉致被害者の一日も早い御帰国を成し遂げていただきたい。
国際社会の支持は大切である。しかし、最後に自国民を取り戻す責任を負うのは、日本国である。
これは交渉材料ではない。先送りしてよい懸案でもない。命の問題である。家族の問題である。国家の尊厳の問題である。
一人でも取り残してはならない。
一日でも先延ばしにしてはならない。
解決とは、会談を開くことではない。声明を出すことでもない。拉致被害者の皆様が祖国の土を踏み、待ち続けた御家族と抱き合うことである。その日を迎えて初めて、解決と呼べるのである。
国民もまた、忘れてはならない。忘却は、見捨てることへつながる。声を上げる。学ぶ。子供たちへ伝える。青いリボンに込められた願いを、自分の問題として受け止める。
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安倍元総理が命を懸けて掲げた志を、高市総理がいま世界へ訴えている。そして宮司もまた、祈りを絶やさず、解決を求め続ける。
この願いを、国民全体の願いにしなければならない。
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拉致被害者を取り戻すという国家の意志は、決して消えない。そのことを北朝鮮に、そして世界に示し続けねばならないのである。
そして、国連総会での一般討論演説である。
高市総理は、国際秩序が大きく揺らぎ、「冷戦後の安定した時代」は過去になったとの認識を示した。その上で、国連が十分に役割を果たせていないという声がある今だからこそ、国連と多国間主義が重要であると訴えた。
宮司は、ここに現実を見る強さがあると思う。
国連を礼賛するだけではない。無力だと切り捨てるだけでもない。機能していない現実を認めた上で、それでも改革し、働かせ、世界の平和に役立てようとする。
壊れているから捨てるのではない。
大切なものだからこそ、正すのである。
高市総理は、ロシアによるウクライナ侵略を挙げ、安保理常任理事国が他国を侵略し、自らの行為に関わる決議へ拒否権を行使する現状では、安保理は国際社会の平和のために機能していないと言わざるを得ないと述べた。
まさにその通りである。
力を持つ国だけが決まりを破ることを許されるなら、それは法ではない。勝者の都合である。小さな国の主権も、大きな国の主権も、同じ重さで守られなければならない。
法の支配とは、弱い国だけを縛る鎖ではない。
強い国の力をも律する道である。
日本は海に囲まれた国である。資源の多くを海外に頼り、海上交通路によって国民の暮らしを支えている。力による現状変更が当たり前となり、航行の自由が奪われれば、決して他人事では済まない。
だからこそ日本は、法の支配を語るだけでなく、それを守る力を持たねばならない。外交力を磨く。防衛力を整える。海上保安体制を強くする。同盟国、同志国との連携を深める。そして、国民一人ひとりが世界の現実を学ぶ。
理想だけでは国は守れない。
力だけでも平和は築けない。
理想を掲げ、その理想を守る力を備える。それが責任ある平和国家の姿である。
さらに、高市総理は国連憲章の旧敵国条項について、早急な削除を求めた。平成17年、すでに国連総会は「敵国」への言及を削除する決意を首脳レベルで確認している。それでも、条文はいまだ残されている。
戦後81年、日本の国連加盟から70年である。日本は平和国家として歩み、ODA、国際協力、保健、教育、防災、開発支援などを通じ、世界へ力を尽くしてきた。
いつまで日本を、過去の戦争のみによって規定するのか。
歴史を忘れてよいということではない。過ちから学ぶことをやめてよいということでもない。日本人は、戦没者を悼み、戦争の惨禍を胸に刻み、平和への努力を重ね続けねばならない。
しかし、反省と自虐は違う。
記憶と呪縛は違う。
旧敵国条項の削除を求めることは、歴史を消すことではない。戦後の日本が積み重ねてきた平和への歩みを、国際社会の制度に正しく反映させることである。日本の誇りと名誉に関わる問題である。
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同時に、安保理改革も急がねばならない。昭和20年の力関係を映した仕組みだけで、令和の世界を支えることはできない。アジア、アフリカ、中南米を含む現代の国際社会を、より正当に代表する仕組みが必要である。
ただし、常任理事国入りを願うだけでは足りない。
席を求めるならば、責任を引き受けねばならない。平和を語るならば、汗をかかねばならない。国際社会の信頼を得るならば、困難な時にこそ行動せねばならない。
日本が目指すべきは、名誉ある席ではない。
名誉ある働きである。
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人道支援をする。災害復興を支える。質の高いインフラを築く。技術を分かち合う。紛争の仲介に力を尽くす。海の自由を守る。核兵器国と非核兵器国の間に橋を架ける。
唯一の戦争被爆国でありながら、厳しい安全保障環境の中に生きる日本だからこそ、理想と現実の双方を語ることができる。原爆の惨禍を知る国として核兵器のない世界を求め、同時に、国民の命を守るために抑止の現実とも向き合う。
その狭く険しい道から逃げてはならない。
宮司は思う。今回の会談と演説を、総理一人の外交として眺めて終わってはならない。
国家の品格は、首脳の言葉だけでつくられるものではない。国民の日々の姿が、国家の信用になる。
約束を守る。仕事を丁寧にする。家族を大切にする。地域を支える。歴史を学ぶ。異なる意見にも耳を傾ける。不正には声を上げる。困っている人へ手を差し伸べる。
一つ一つは小さい。だが、それらが日本という国の土台をつくる。
愛国とは、声高に他国を責めることではない。自国を磨くことである。日本の弱さを直視し、日本の強みを育て、日本の美徳を次の世代へ渡すことである。
安倍晋三元総理は、自由で開かれたインド太平洋という大きな構想を世界へ示された。日本が世界の動きを受けるだけでなく、世界の進む道を提案したのである。その志は、いまの日米協力や各国との連携の中にも生きている。
志は、掲げるだけでは継承できない。
実行してこそ、受け継がれる。
いま国際秩序は揺らぎ、戦争が続き、核の脅威が高まり、偽情報が人々を分断し、資源と技術が武器として用いられている。
だからこそ、悲観に沈んではならない。
危機の時代とは、国家の真価が問われる時代である。日本には、焼け野原から立ち上がった先人がいる。災害のたびに助け合ってきた国民がいる。技を磨き、約束を守り、世界の信頼を築いてきた人々がいる。
その力は、いまも消えてはいない。
日本は、米国の後ろを歩くだけの国であってはならない。国連の席で用意された言葉を読むだけの国でもならない。世界の平和と繁栄のために、自ら考え、自ら提案し、自ら汗をかく国でなければならない。
守るべき国がある。
取り戻すべき同胞がいる。
次の世代へ手渡すべき未来がある。
宮司は、高市総理に願う。日米同盟を一層強固にしながら、日本の主権と国益を堂々と語っていただきたい。拉致被害者全員の御帰国へ、道を切り開いていただきたい。旧敵国条項の削除と安保理改革を、言葉で終わらせず前へ進めていただきたい。
そして国民にも願う。
政治家だけに国の未来を預けないことを。新聞の見出しだけで世界を分かったつもりにならないことを。学び、考え、語り、選び、働くことを。家庭から、地域から、それぞれの持ち場から日本を強くすることを。
祈りは、願うだけではない。
祈りとは、覚悟である。
祈りとは、今日の務めを果たすことである。
祖先から預かった日本を、より強く、より豊かに、より誇りある国として子供たちへ手渡す。その責任を引き受けることである。
宮司の願いは、ただ一つである。
安倍元総理と共に心を砕き、力を注いだ拉致問題が、高市総理の手によって大きく前へ進み、全拉致被害者の皆様が一日も早く祖国へ帰られること。その日まで、宮司は声を上げる。祈り続ける。決して諦めない。
宮司は今日も神前に祈る。
世界の戦火が一日も早く鎮まることを。拉致被害者の皆様が祖国の土を踏み、御家族と抱き合う日が来ることを。日本が礼節と勇気を備え、世界の平和に尽くす国であり続けることを。
そして、令和の日本人の魂に、再び志の火が燃え上がることを。
日本の未来は、誰かが与えてくれるものではない。
私たちが、祈り、鍛え、働き、守り抜くものである。
今こそ、日本は自らの足で立たねばならない。