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祝日の国旗掲揚。日の丸の掲げ方と大切にしたい作法

国民の祝日に日本家屋へ掲げられた日の丸

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祝日に日の丸を掲げたいが、正しい掲げ方が分からない。何時に出し、いつ納めるのか。雨の日はどうするのか。家庭で国旗を掲げることに義務はあるのか。そうした疑問を持つ人は少なくないであろう。

国旗及び国歌に関する法律は、日本の国旗を日章旗と定めている。縦と横の比率は二対三。日章の直径は縦の五分の三。中心は旗の中心。地は白色、日章は紅色である。

一方、法律は、家庭に国旗掲揚を義務づけてはいない。平成11年の法制化に際する内閣総理大臣談話も、国民に新たな義務を課すものではないと明記している。

だからこそ、宮司は思う。

強制されて掲げるのではない。祝日の意味を知り、国と先人への感謝を自ら形にする。その自由な心から掲げる日の丸に、尊い意味がある。

目次

国民の祝日は、休むだけの日ではない

内閣府が示す祝日法の第一条には、国民こぞって祝い、感謝し、または記念する日を「国民の祝日」と定めるとある。

元日は、年の初めを祝う日。建国記念の日は、建国をしのび、国を愛する心を養う日。天皇誕生日は、天皇陛下の御誕生日を祝う日。春分の日は、自然をたたえ、生物をいつくしむ日。秋分の日は、祖先をうやまい、亡くなった人々をしのぶ日である。

一つひとつに意味がある。

しかし現代は、祝日を連休としか見なくなりつつある。どこへ出かけるか。何を買うか。何を食べるか。それも暮らしの楽しみである。だが、なぜ休みなのかを知らなければ、祝日はただの空白になる。

日の丸を掲げることは、その日の意味を家族で思い出すきっかけとなる。

「今日は何の日か」と子供に尋ねる。法律に記された趣旨を読む。先人の歩みを語る。国旗を掲げる短い時間が、家庭教育になるのである。

家庭で日の丸を掲げる基本

家庭で一流の国旗を掲げる場合、建物や門の形に合った、安定した国旗金具と旗竿を用いる。通行人や車に触れず、電線や樹木へ絡まず、落下の危険がない場所を選ぶことが第一である。

時間について、家庭向けの一律の法的義務はない。公的な国旗儀礼では、雨天や日没後の掲揚を原則行わないと外務省が示している。家庭でも、朝に掲げ、日没までに納める扱いが分かりやすい。

日の出前の暗いうちに慌ただしく出す必要はない。朝、身支度を整え、旗の状態と天気を確かめて掲げる。夕方は暗くなる前に納める。その一日を感謝して終える。

雨天、降雪、強風の時は、無理に掲げない。濡れて汚れ、風で破損し、竿ごと落ちれば、国旗を大切にする心に反する。天候が回復し、安全を確かめてから掲げればよい。

屋内へ掲げる方法もある。屋外に適した場所がない集合住宅や、悪天候の日には、清潔で目立つ壁面へ、上下左右を誤らず丁寧に掲げる。床へ触れさせず、他の物の陰に隠れないようにしたい。

国旗を掲げることは、危険を冒すことではない。形を競うことでもない。安全と敬意を両立させることである。

汚れ、破れ、しわを確かめる

掲揚前に、国旗を一度広げて見る。汚れていないか。端がほつれていないか。日章が色あせていないか。強いしわが残っていないか。

外務省は、破損した国旗、汚れた国旗の掲揚を原則行わないとしている。国旗は国の象徴である。高価である必要はない。だが、清潔で、形が整い、大切に扱われていなければならない。

使い終えたら、地面へ置かない。濡れている時は十分に乾かす。汚れを落とす時は、商品の洗濯表示を確認する。乾いた後は、日章へ強い折り目をつけないよう丁寧に畳み、湿気と直射日光を避けて保管する。

宮司は思う。国旗の扱いは、国への態度だけを示すものではない。物を粗末にしない心を示す。受け継いだものを整え、次に使う人のために納める。日本人が暮らしの中で大切にしてきた作法そのものである。

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二つ以上の旗を扱う時は、相手国への敬意を忘れない

国際的な場で外国の国旗と日本の国旗を並べる場合は、国旗儀礼がある。外務省は、二か国の場合、日本では外国に敬意を表し、向かって左に外国国旗、向かって右に日本国旗を掲げる形を示している。旗の大きさとポールの高さも、原則として同じにする。

家庭で日本の国旗一流を掲げるだけなら、難しい国際儀礼をすべて覚える必要はない。だが、ここに大切な教えがある。

自国の国旗を敬う者は、他国の国旗も敬う。

愛国心とは、他国を侮ることではない。自国の歴史と文化を大切にしながら、相手の国の尊厳も認めることである。自分の父母を敬うことと、他人の父母を侮らないことは両立する。それと同じである。

日の丸を掲げる時、子供へ伝えたい。日本を誇ることは、世界を敵にすることではない。己の根を知り、相手の根も尊ぶことだと。

祝日ごとに、一つの意味を家族で語る

すべての祝日の由来を、一度に覚えなくてもよい。

元日には、新しい年を迎えられた感謝を語る。建国記念の日には、長い歴史を持つ国に生きる責任を語る。昭和の日には、戦争と復興の時代を生きた先人を思う。こどもの日には、子供の幸福だけでなく、母への感謝も法の趣旨にあることを伝える。

海の日には、海の恩恵を思う。山の日には、山に親しみ、その恵みに感謝する。敬老の日には、長年社会を支えた方々へ礼を尽くす。勤労感謝の日には、自分の働きだけでなく、食べ物を作り、運び、売り、暮らしを支える人々へ感謝する。

日の丸の下で、一つの言葉を交わす。

それだけで、祝日は消費の日から感謝の日へ戻る。

国は、政府だけでできているのではない。家庭があり、地域があり、働く人があり、子供がいる。祖先から受け継いだ言葉、祭り、田畑、海、山がある。それらを一つの共同体として思う時、国旗は抽象的な記号ではなくなる。

掲げない人を責めるための国旗にしてはならない

国旗を大切に思うあまり、掲げない人を直ちに非難する心が生まれることがある。宮司は、それを慎みたい。

住宅の事情がある。仕事がある。高齢で旗竿を扱うことが難しい人もいる。国旗を持っていない家庭もある。考え方が違う人もいる。

もちろん宮司は、祝日に日の丸を掲げる家庭が増えてほしいと願う。だが、敬意は強制によって育たない。まず自分が整えて掲げる。祝日の意味を穏やかに語る。子供へ伝える。その姿が、隣人の心を動かすのである。

日の丸は、誰かを裁く棒ではない。

私たちが何を受け継ぎ、何を次の世代へ渡すのかを、静かに問いかける旗である。

祝日の朝、国旗を広げる。白地に紅の日章が現れる。簡潔である。清らかである。余計なものがない。

宮司は、その姿に日本人の心を見る。

白は、清明である。紅は、昇る日の力である。象徴を語るだけでなく、旗の下に立つ私たち自身もまた、清く、明るく、誠実に生きてゆきたい。

国旗を掲げるとは、国へ何かを求めることではない。

この国を少しでも良くするため、自分の持ち場を守ると誓うことである。

働く。学ぶ。家族を大切にする。地域を清める。困っている人へ手を差し伸べる。選挙で責任ある一票を投じる。子供へ日本の歴史を語る。

その行いが伴ってこそ、日の丸は心の中にも掲がる。

旗竿がなくても、窓辺に小さな日の丸を飾るだけで十分です。その心が、何より尊いのです。

宮司は願う。

祝日の意味を知る家庭が増えることを。

日の丸を、清らかな心で掲げる人が増えることを。

そして、自国を愛し、他国をも尊ぶ日本人の品格が、次の世代へ手渡されることを。

皆さまの祝日が、家族で国の歩みを思う、穏やかな一日となりますように。宮司も、心からお祈りしております。

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この記事を書いた人

佐藤素心(一彦)。宮司。昭和16年山口県生まれ。元大阪府警勤務。1979年(昭和54年)の三菱銀行人質事件では機動隊員として活躍。事件解決に尽力した。1990年(平成2年)の西成の暴動では自身が土下座をして騒ぎを治めた。その他、数多くの事件に関わり活躍した人物。警察を退職後は宮司となり奈良県吉野町の吉水神社(世界遺産)に奉仕。吉野町の発展に寄与。故・安倍晋三元総理をはじめ、多くの政治家との交流を持つ。現在は長野県下伊那郡阿南町に安倍晋三元総理をお祀りした安倍神像神社を建立し、宮司を務めている。

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