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安倍晋三元総理銅像建立

先憂後楽。大和魂を問い直す日本人の覚悟

「先憂後楽」という言葉がある。天下の人びとに先んじて憂い、天下の人びとに後れて楽しむ。これは単なる政治家の心構えではない。国を思う者、人を導く者、家庭を守る者、仕事を預かる者、すべての日本人が胸に刻むべき魂の姿勢である。

宮司は思う。今の日本に欠けているものは、この先憂後楽の精神ではないか。自分が先に楽しむこと、自分だけが得をすること、自分の都合を優先すること。それが当たり前のように語られる時代になった。しかし、そのような心で国は保てない。家庭も、地域も、会社も、そして国家も、誰かが先に憂い、先に備え、先に責任を引き受けることで守られているのである。

大和魂とは、勇ましい言葉を叫ぶことではない。自分より先に人を思う心である。まだ起きていない災いを案じ、未来の子孫のために今の自分を律し、見えないところで国のために尽くす心である。目立たずともよい。褒められずともよい。ただ、天地に恥じぬように、人のため、国のため、誠を尽くす。その静かな覚悟こそ、大和魂の本質である。

日本人は、昔からこの精神を持っていた。田を耕す者は、今年の実りだけでなく、来年の土を思った。父母は、自分の楽しみを後にして、子の未来を守った。職人は、顔も知らぬ使い手のために、見えぬところまで手を抜かなかった。神職は、世の平安を祈り、名もなき人びとの幸せを願った。そこには、先に憂い、後に楽しむ日本人の美しい魂があった。

ところが現代は、今だけ、自分だけ、金だけという考えが広がっている。未来の負担を子どもたちへ回しても、今が楽ならよい。国の誇りが失われても、自分の生活だけが守られればよい。そういう心が積み重なれば、日本の背骨は折れてしまう。国を滅ぼすものは、外からの敵だけではない。内側にある無責任と忘恩である。

PR:先に憂い、後に楽しむという心は、己を律し、公のために尽くす姿勢である。日本思想の古典に触れ、覚悟の根を深く張りたい。
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令和の日本人に問いたい。私たちは、何を先に憂えているだろうか。子孫のために、何を残そうとしているだろうか。先人から受け継いだ国柄を、どのような形で次の世代へ渡そうとしているだろうか。便利さに酔い、平和に慣れ、自分の時代さえ無事ならよいと考えるならば、それは大和魂ではない。

大和魂は、苦しみから逃げない。責任を人に押しつけない。国を思う時、まず己の生き方を正す。家庭を守る時、まず自分が耐える。地域を支える時、まず自分が動く。未来を語る時、まず自分が何を差し出すかを考える。そこにこそ、日本人の品格がある。

先憂後楽とは、自分を犠牲にして暗く生きよということではない。むしろ、本当の喜びを知るための道である。人のために憂い、人のために尽くし、その結果として誰かが笑顔になる。子が健やかに育つ。地域が守られる。国が少しでも良くなる。その時に味わう喜びは、自分だけの楽しみよりも深い。そこには、神々に通じる清らかな満足がある。

宮司は、令和の日本人に申し上げたい。大和魂を、もう一度問い直せ。自分の胸に、先憂後楽の心があるかを問え。人より先に憂うことを恐れるな。人より後に楽しむことを損だと思うな。誰かのために責任を引き受ける人生は、決して敗北ではない。それは、日本人として最も尊い勝利である。

日本を甦らせるには、声の大きな者だけでは足りない。先に憂う父が必要である。先に備える母が必要である。未来を思う若者が必要である。誠を尽くす働き手が必要である。祈りを忘れぬ日本人が必要である。一人ひとりが自分の持ち場で、先憂後楽の精神を取り戻す時、日本は再び背筋を伸ばす。

大和魂とは、過去の言葉ではない。今を生きる私たちの行動で証明すべきものである。国を思うなら、まず自分の心を磨け。未来を憂うなら、今日の責任を果たせ。人を導くなら、まず自分が祈り、耐え、立て。先に憂い、後に楽しむ。その静かな精神の中に、日本人の魂を磨く道がある。

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この記事を書いた人

佐藤素心(一彦)。宮司。昭和16年山口県生まれ。元大阪府警勤務。1979年(昭和54年)の三菱銀行人質事件では機動隊員として活躍。事件解決に尽力した。1990年(平成2年)の西成の暴動では自身が土下座をして騒ぎを治めた。その他、数多くの事件に関わり活躍した人物。警察を退職後は宮司となり奈良県吉野町の吉水神社(世界遺産)に奉仕。吉野町の発展に寄与。故・安倍晋三元総理をはじめ、多くの政治家との交流を持つ。現在は長野県下伊那郡阿南町に安倍晋三元総理をお祀りした安倍神像神社を建立し、宮司を務めている。

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