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国旗、皇室の祈り、和紙、日本茶など、日本の文化を身近に感じられる品をご案内します。

国旗

日本製の日の丸

軽く、しわになりにくい生地を用いた日本製の国旗です。家庭や事業所での掲揚に。

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皇室・祭祀

『宮中祭祀―連綿と続く天皇の祈り』

天皇の祈りと宮中祭祀について学び、日本の伝統への理解を深めるための一冊です。

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日本茶・海苔

山本山オンラインショップ

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日本製・越前和紙の御朱印帳

ちりめん生地と越前和紙を用いた、日本製の御朱印帳です。参拝の記録を大切に残す一冊として。

袖振山の舞と子守明神。吉野に見る、夫婦神の絆と再生の心

時折、ことあるごとに吉野を訪れる。参道の桜の葉は、その都度色合いを変えて宮司を迎えてくれ、いつも山全体が静かな息づかいを見せている。

この山には、二つの神社が向き合うようにして鎮まっている。山の入口に立つ勝手神社と、山の上近くに祀られる吉野水分神社である。宮司は、この二社の対に、日本人が長く守ってきた祈りの形を見る。

吉野は、単なる桜の名所ではない。古来、修験道の根本道場として行者が身を鍛え、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一角を占める霊山である。南北朝の昔には、後醍醐天皇がこの山に朝廷を置いたこともある。歴史の節目のたびに、日本人はこの山へ心を寄せてきたのである。

宮司もまた、かつてこの吉野で日々を過ごした一人である。今は長野県阿南町、安倍神像神社に奉職する身となったが、折にふれて古里へ帰るように、こうして山へ足を運ぶ。山道を歩くたびに、幾重にも積み重なった祈りの層を、今もなお肌で感じずにはいられない。

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勝手神社は、吉野八社明神の一つであり、全国にある勝手神社の総本社である。「勝手」とは、山の入口を意味する言葉だという。山に入る者を迎え、山から帰る者を送る、山口社としての役目を古くから担ってきた。祭神は天之忍穂耳命である。

この社には、悲しい伝承が残されている。兄源頼朝との不和により追われる身となった源義経は、吉野の山中に身を隠した。だが雪深い山道をともに進むことは叶わず、義経は愛する静御前をこの地に残し、都へと落ち延びていった。

一人残された静御前は、追手に捕らわれ、なお請われるままに舞を舞わねばならなかった。その袖の振られた場所は、今も袖振山と呼ばれている。舞ったとされる塚は、静の舞塚として伝わる。地名にまで、その悲しみは刻み込まれているのである。

宮司は思う。愛する者と引き裂かれ、それでも与えられた場で舞い切った女人の心を、軽々しく語ることはできない。忠義でも、恋でもない。己に課された役目を、最後まで尽くし抜く。それこそが、日本人が古くから大切にしてきた美しさではないだろうか。

2001年、この本殿は火災によって焼失した。長く仮の姿のまま、参拝者を迎える日が続いたという。だが2025年10月、新本殿がついに完成し、御神体が帰還した。

宮司は、ここに大きな示唆を見る。形は一度、確かに失われた。だが、祈りそのものは、一度も絶えることがなかったのである。形を失っても、魂までは失われない。吉野の山は、そのことを静かに証している。

山を登り、吉野水分神社へ向かう。ここに祀られるのは、水の分配を司る天水分大神である。世界遺産、紀伊山地の霊場と参詣道を構成する社の一つでもある。

「みくまり」という古い呼び名は、いつしか「みこもり」、御子守と訛って伝わった。子授け、安産、子供の守護神、子守明神として、多くの母が手を合わせてきた社である。豊臣秀頼が再建した桃山時代の華麗な社殿は、今も国の重要文化財として、山の上に静かに建ち続けている。

勝手明神は男神、子守明神は女神。吉野では、この二柱は夫婦神であると、古くから伝えられてきた。

山麓に立つ社と、山上近くに立つ社。二つの祈りの場は、遠く離れているようで、実は一つに結ばれている。宮司は思う。夫婦とは、そういうものではないだろうか。互いの持ち場で、互いの役目を果たしながら、見えない糸でしっかりと結ばれている。それこそが、家庭という小さな国家の姿である。

現代の日本人は、家族の絆を、便利さや損得で測りがちである。共に暮らすことの意味を、経済合理性でしか語れなくなってはいないだろうか。

しかし吉野の山は、千年を超えて、山口の神と子守の神を対にして祀り続けてきた。そこにあるのは、損得ではない。役目を分かち合い、命を次の世代へつなぐという、静かな覚悟である。夫は夫の場所で、妻は妻の場所で、それぞれの務めを果たす。その積み重ねの先に、家庭という一つの祈りが立ち上がる。

宮司は願う。吉野を訪れる人が、まず勝手神社で静御前の悲しみに触れてほしいと。そして山を登り、吉野水分神社で、子を思う母の祈りに触れてほしいと。二つの社を歩くことは、悲しみから慈しみへ至る、小さな巡礼になるはずである。

そのうえで、己の家庭、己の夫婦、己の親子のかたちを、一度静かに見つめ直していただきたい。損得や便利さの外に、まだ守るべき絆が残っているはずである。

令和の今、吉野には多くの参拝者やハイカーが訪れる。だが宮司は願う。ただ美しい山として通り過ぎるのではなく、そこに刻まれた静御前の悲しみと、子守明神の慈しみに、一度心を寄せてほしいと。歴史とは、遠い昔の出来事ではない。今を生きる私たちの足元に、なお息づいているものである。

形は焼け落ちても、御神体は帰ってくる。祈りを絶やさなければ、必ず甦る。宮司は今日も神前に祈る。吉野の山に鎮まる夫婦の神々が、これからも日本人の家族を、静かに見守り続けてくださることを。

PR:勝手神社から吉野水分神社までは、山道をおよそ一時間歩く。麓に前泊して朝一番に発てば、両社の静けさに存分に浸ることができる。
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この記事を書いた人

佐藤素心(一彦)。宮司。昭和16年山口県生まれ。元大阪府警勤務。1979年(昭和54年)の三菱銀行人質事件では機動隊員として活躍。事件解決に尽力した。1990年(平成2年)の西成の暴動では自身が土下座をして騒ぎを治めた。その他、数多くの事件に関わり活躍した人物。警察を退職後は宮司となり奈良県吉野町の吉水神社(世界遺産)に奉仕。吉野町の発展に寄与。故・安倍晋三元総理をはじめ、多くの政治家との交流を持つ。現在は長野県下伊那郡阿南町に安倍晋三元総理をお祀りした安倍神像神社を建立し、宮司を務めている。

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