安重根記念碑撤去に思う。歴史の真実を知り、日本人の心を未来へ繋ぐ

高知県香南市の高知黒潮ホテル敷地内に設置された安重根の記念碑が、抗議を受けて撤去されることになったという報道に接し、宮司は深く考えさせられた。

宮司は、この問題を単なる一つの碑の設置撤去として見てはならないと考える。そこには、日本人が自らの歴史をいかに受け止め、先人の名誉をいかに守り、未来の子供たちに何を伝えていくのかという、重い問いが横たわっている。

安重根は、韓国では独立運動家として語られる人物である。しかし日本においては、初代内閣総理大臣・伊藤博文公を暗殺した人物として記憶されている。歴史の見方は国によって異なる。だからこそ宮司は、日本人がまず自らの国の歴史を正しく知り、静かな誇りと責任を持つことが大切であると思うのである。

伊藤博文公は、明治日本の近代国家建設に大きな役割を果たした人物である。大日本帝国憲法の制定に関わり、初代内閣総理大臣として国の骨格を築いた。その一方で、朝鮮半島をめぐる政策においては、急進的な朝鮮併合論とは距離を置き、ただちに併合することには慎重、あるいは反対の立場であったとされる。伊藤公は、力のみで事を進めることの危うさを知り、国際情勢と東アジアの安定を見据えていた人物でもあった。

ここに、宮司は日本人として知らなければならない歴史の真実があると考える。歴史は、単純な善悪の物語ではない。近代日本が背負った使命、列強の圧力、東アジアの動乱、そしてその中で国家の独立と秩序を守ろうとした先人たちの苦悩がある。そうした重みを知らず、ただ一方的な物語だけを受け入れてしまえば、日本人は自らの國の背骨を失ってしまう。

宮司は、真の友好とは、自らの歴史を差し出して相手に迎合することではないと考える。互いの違いを認めながらも、自国の先人への敬意を失わぬところに、初めて誠の対話が生まれる。日本人が日本の歴史を軽んじ、日本の先人を守らなくなれば、いったい誰がこの國の尊厳を守るのであろうか。

日本人は古来、亡き人を祀り、先人の御霊に手を合わせ、今ある命が過去の積み重ねの上にあることを知ってきた。神社の杜に吹く風、墓前に供える花、正月に歳神を迎える祈り、その一つひとつが、見えぬものを大切にする日本人の心である。

宮司は、その心こそが大和魂であると思う。

大和魂とは、怒りに任せて声を荒らげることではない。静かに、しかし決して譲ってはならぬものを守る心である。礼節を忘れず、和を尊びながら、國の根幹に関わることには毅然と立つ。その凛とした姿勢こそ、日本人が未来へ継ぐべき精神である。

今回の出来事を、宮司は単なる騒動として終わらせてはならないと考える。日本人は今一度、子供たちに語るべき歴史を取り戻さねばならない。日本とは何か。先人は何を守り、何を願い、何を遺してくれたのか。その問いを避けて、未来は築けない。

歴史を守ることは、過去に縛られることではない。歴史を守ることは、未来を守ることである。

宮司は、日本人が日本人としての誇りを失わず、先人の御霊に恥じぬ國を次の世代へ手渡していくことを、心より願うのである。

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この記事を書いた人

佐藤素心(一彦)。宮司。昭和16年山口県生まれ。元大阪府警勤務。1979年(昭和54年)の三菱銀行人質事件では機動隊員として活躍。事件解決に尽力した。1990年(平成2年)の西成の暴動では自身が土下座をして騒ぎを治めた。その他、数多くの事件に関わり活躍した人物。警察を退職後は宮司となり奈良県吉野町の吉水神社(世界遺産)に奉仕。吉野町の発展に寄与。故・安倍晋三元総理をはじめ、多くの政治家との交流を持つ。現在は長野県下伊那郡阿南町に安倍晋三元総理をお祀りした安倍神像神社を建立し、宮司を務めている。

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